セックスレスで離婚したいが、難しい

セックスレスで離婚したいという相談が多くあります。男女ともです。ただ、浮気やDVと違って、なかなか難しい点が多くあります。今回はセックスレスで悩む人のために。

 

そんなことで離婚するの?理解されない

セックスレスで最も難しい点は「配偶者に理解されない」と「周囲から理解されない」の2点があります。

「じゃあ、すればいいんだろ」では解決しない

まず「配偶者に理解されない」についてご紹介します。セックスレスに悩んでいるということは、すでに夫婦間で頻度などのすれ違いが起きているということです。つまり、これまでも自分で誘って断られたり、傷つく経験をされているということです。そうした中で、「これから頑張る」ということ自体が辛いことなのです。

そして、この問題を本気で改善するために離婚も含めて話し合いをしても、「じゃあ、すればいいだろ」「そんなにしたいなら、してあげる」など、まったく解決しないことが多いのです。

性行為は、興味が少ない人にとっては、しなくてもまったく困りません。しかし、セックスレスで悩んでいる人は、誰とでもできればいい、性欲を解消したい、という話ではまったくありません。配偶者に愛情があるからしたい、のです。愛する配偶者と肌を重ねたい、温もりを感じたいから、望んでいるわけです。配偶者から求められることで、愛されているという安心を感じたいのです。このため、嫌々されてもなにも解決しません。ここが理解されないことが多く、上記のような発言をされてしまうことが多々あります。

最終的には、「セックスレスが原因で離婚したいなんて、お前はどうかしている。性欲異常者だ」的なことを言われてしまうこともあります。

「周囲から理解されない」

他人に相談しても理解されないことも辛いです。これまでの相談で感じることは、セックスレスは悩んでいる人には非常に深刻なことですが、それ以外の人はまったく理解できません。他人に相談しても「しなくていいなら楽じゃん」「したいなら他ですればいいじゃん」「うちだってしてない」という、本人の期待していないことを言われてしまうことが多いようです。浮気が原因であれば、自分以上の怒ってくれたり、慰めてくれたり、悲しみを共感してくれるかもしれません。セックスレスはつらさを共感されにくいことも辛い部分です。

また、親にも相談しにくいようです。説明は不要ですね…。

 

自己肯定感が低下する

セックスレスが続くと、自己肯定感が低下してしまうようです。「自分には魅力がないのでは」「もう愛されていないのでは」「夫や妻には他に好きな人がいるのでは」など、さまざまです。不安になってしまうのです。

さきほどは「セックスレスは他人と性行為しても解消しない」と書きましたが、実際には不倫(風俗なども含む)することで、問題を解決しようとする方もいます。そうした方法で悩みが解決するのであれば、法律などを無視すれば、悪いことではないように思います。実際に、「浮気したのは自分に自信がなかったから。若い女性と不倫したことで、自分はまだまだモテるんだと自信を持てた」という方もいました。

ただ、そうした方法で解決しない、配偶者だからしたいんだ、という方には有用ではありません。

 

セックスレスと慰謝料、現実

「セックスレスが原因で離婚できるか?」という問いについては、弁護士さんのサイトなどにたくさん書かれています。ただ、現実的に、「私はセックスレスが原因で離婚したいんです!」と裁判所で主張したい人は、どれだけいるでしょうか。実際には性格の不一致ということで、夫婦間で話し合って離婚するケースが圧倒的に多いように感じます。

「セックスレスは離婚を考えるほど辛いけれど、理想は離婚したいわけじゃない」という方も多いように感じます。

 

離婚かどうかの2択にしない

セックスレスが原因で離婚しても良いと思います。それほど辛いことです。ただ、「離婚したいわけじゃない」という方の気持ちも理解できます。まずは「離婚するか、しないか」の2択で考えないことをオススメします。

先ほども書いたように、風俗を利用する人もいます。これは理想的な話ではありませんし、根本的な解決にはなりません。しかし、じゃあ離婚したら幸せになれるかというと、そうとも限りません。子供がいたり、経済的な事情があったり、さまざまな理由で離婚が難しい人がいます。

理想とは違うと思いますが、「夫婦の愛情はセックス以外の方法で感じる」「性的な部分は夫婦の性行為以外で我慢する」ということも、現実的には大事だと思います。

最近では女性用の風俗も増えているそうです。それでも女性は男性に比べて、圧倒的に風俗店やアダルトコンテンツが少ないことは事実です。こうしたことも、セックスレスで悩む女性の悩ましい点です。

セックスレスで悩んだときは、お近くの離婚カウンセラーさんや、オンラインのお悩み相談などを利用してみると良いかもしれません。