大学無償化と塾代、再婚にしくい時代に?

令和元年5月10日、低所得世帯の学生を対象に大学や短大、専門学校などの高等教育を無償化する「大学等修学支援法」が成立しました。2020年4月からスタートの予定だそうです。

例えば国立大学に進学する場合、最大で授業料が年間54万円、入学金が28万円、安くなるようです。ちなみに北大の場合、年間の授業料が53万5800円、入学金が28万2千円らしいので、全額が賄えるようです。(確認したわけではありません)

また、返済不要の給付型奨学金として、自宅から国立大学に通う場合は年間で35万円が貰えるそうです。ちなみに全額の対象は、住民税非課税世帯(年収270万円未満が目安)です。札幌のシングルマザーで該当するご家庭は多いのではないでしょうか。

すでに国公立高校の授業料は実質的に無償化されています。

母子家庭にとっては朗報

以前から母子家庭の大学進学率が低いことは問題になっていました。今回の新法成立は素直に喜ばしいことだと思います。親の離婚が、なるべく子供の進路に影響を与えにくくなれば嬉しいです。

ただ、進路が決まるのは中学高校時代の塾代

今年のニュースで、北海道大学合格者のうち、道外出身者の割合が63・8%と報じられました。北海道の名門大学といえば北大、というイメージですが、実は道外出身の学生の方が多いそうです。

子どもひとり当たりの塾代などの教育費が年々、上昇しているというニュースがありました。東大に通う学生は他に比べて、幼少期に音楽を習っていた、という話題もありました。

ざっくり、良い大学に合格するためには、高校時代、もっと言えば小学、中学のときから塾などに通い、教育費をかける(かけられる)ことが重要となります。結果的にどこに入学した、ではなく、どれだけ進路を選べる環境を用意できるか、が重要です。

離婚時には、大学無償化になったから父親が進学費用を負担しなくていい、というわけではなく、大学無償化になったからこそ、そこに至るまでの教育費について、考える必要があります。

父親は再婚しやすく、母親は再婚しにくい時代に?

さて、大学無償化のニュースで、少しだけ気になったことがあります。それは再婚についてです。

保育園無償化、高校・大学無償化と、低所得(シングルマザー)世帯の学費の負担は以前に比べて、格段にマシになりそうです。それは父親にとっても、進学費用の負担が少なくなり、養育費だけを負担すれば良い…ことになる可能性があり、金銭的にも精神的にもメリットがあると思います。そして、再婚しやすくなるのでは?と思います。

※統計などを調べたわけではないので、あくまで個人的な予想です

逆に、母親は再婚してしまうと、再婚相手の男性が働いていれば世帯年収が増え、住民税非課税世帯(年収270万円未満が目安)でなくなる可能性が高いと思います。(働いていない男性と結婚することも少ないでしょうし…)

これまでも、再婚したあとに、子どもの進学費用を再婚相手に負担して貰うのが心苦しい、という相談がありました。再婚することで進学費用の負担が発生する、と考えるとすれば、難しい問題です。

ざっくり、親権者(母親)は再婚しにくくなり、親権者でない親(父親)は再婚しやくなるのでは…と感じました。

父親はさっさと別の家庭を築いて子どもに会いに来なくなり、母親は子どものために自分の幸せを犠牲にして子どもを進学させた、というようなことにならないことを願っています…。

離婚時の約束が難しくなる可能性も

離婚協議書を作成する際、子どもが高卒で働く可能性もあるよね?という父親がいます。

今後、大学無償化になったらから進学費用いらないよね?というケースが増えそうです。つまり、学資保険は解約していいよね?ということです。

もちろん、お子様が大学に進学しても入学金や授業料の負担がない可能性が増えました。しかし、そのとき、母親の年収が400万円になっていた場合、どうなるでしょう?この制度はおよそ年収380万円未満が対象(一部減免)です。

離婚時にすべての将来に備えることは無理です。しかし、大学無償化=父親の負担が絶対にない、と誤解されると、残念なことになります。

母親が再婚するか、大学の入学金と授業料がゼロになるかは、いまは分かりません。そうでない将来に備えて、このまま学資保険に加入することがベストではないでしょうか。

補足

あくまで、ニュースを読んでちょっと感じたことなので、ちゃんと対策されているのかもしれません。そもそも進学費用を負担するつもりがない父親には関係ないでしょう。もちろん、親権者が母親とも限りません。