財産分与とは、結婚したあとに増えた財産を分けることです。専業主婦であったとしても、基本的には半分がもらえます。
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財産分与の請求時期。
財産分与っていくらくらい?
では、実際に、どのくらいの金額を財産分与として受け取っているのでしょうか??それは裁判所のホームページより検索できます。
平成25年のデータを抽出してみました。
0-100万円 | 100-200 | 200-400 | 400-600 | 600-1000 | 1000-2000 | 2000- | |
1年以上2年未満 | 186 | 39 | 21 | 5 | 4 | 4 | 0 |
10年以上11年未満 | 87 | 41 | 60 | 27 | 29 | 18 | 3 |
※表の数値は件数(人数)
結婚1年~2年で離婚した場合、7割以上が100万円未満しか貰っていません。逆に、結婚10年以上であれば、約3割が400万円以上、受け取っているようです。しかし、これは調停を申し立てたデータですので、実際の平均はもっと低いと思います。お金がないと争うメリットも少ないので。
いつの時点から計算する?
意外と勘違いされているのが、財産分与は離婚届を出したタイミングではなく、別居を開始したタイミングで計算することが一般的です。
つまり、別居時に300万円あって、それを離婚までにすべて使いきっても、あとで150万円返してね、という可能性があるということです。別居後にタンス預金にしたり、別の口座に移すことで、財産を独り占めしようとしても無駄、ということです。
過去に貸したお金はどうなる?
結婚したあと、夫の借金や税金の滞納が見つかって、私の結婚前の貯金から代わりに支払ったんです。返して貰えますか?という相談が多くあります。
理論上は、請求できると思います。ただ、実際は難しいそうです。
1、貸したのか、贈与なのかの判断が難しい。贈与なら返さなくていいと判断されることも。
2、貸した証拠があるのか。そのときにいつか返すからーと話していても、証拠がなければ、これは貰ったんだと言われるかも。
3、そのお金は誰のお金か。例えば、結婚前の奥様の貯金から出したとします。しかし、結婚前に同棲していた場合など、ご主人が家賃をすべて払っていたから貯金ができたのかもしれませんよね。
4、借金の用途。例えば、ご主人が家族の生活費のために借金した場合は、その借金の一部は奥様も使ったことになるかも。
5、結納金の返還と同じ。例えば、結納金は結婚した直後に離婚した場合は返還が認められることがあります。逆に、1年後なら認められない(返さなくていい)というケースもあります。これと少し似ていて、結婚時に奥様の父親がぽーんと夫婦にくれた100万円を夫の借金返済にあてたとしても、ある程度結婚年数があれば、返せ、というのは困難なようです。
※詳しくは経験豊富な弁護士さんにご相談ください…