離婚協議の進め方、申し入れの内容証明

離婚のとき、どう夫や妻に離婚の条件を伝えたらよいか難しいことがあります。また、すでに別居していて、冷静に離婚の条件を伝えたいこともあります。そうしたとき「離婚協議の申し入れ」という手紙を作成することがあります。離婚協議申込書と内容証明についてご紹介します。

 

離婚協議の一般的な進め方

離婚が決まったとき、養育費や財産分与などの条件を決める必要があります。このとき、どんな手順で条件を決めるか、一般的な流れをご紹介します。

1、自分の希望の条件を決める

まずは話し合う前に、ご自身がどんな条件を希望するかを決めることが大切です。よく分からないまま話し合いをはじめてしまうと、残念な条件で決まってしまうことがあります。

例えば、養育費の年齢です。なんとなく成人(20歳の誕生月)までと決めてしまう方がいますが、当事務所で最も多いのは22歳の3月(大学を卒業する月)です。他にも財産分与や進学費用、家の処分などもあとで後悔する方がいます。

一度、決めてしまうとあとから撤回したり、条件を変えることは大変です。まずは話し合いを始める前に、自分がなにを希望するか、希望していいか、最低限はなにかを知りましょう。

2、話し合って、書類を残す

離婚全体の9割は協議離婚といって、調停や裁判をしない離婚です。協議離婚の場合、話し合って、離婚協議書や公正証書を作成し、離婚届を出して終わりとなります。

2-1、条件を口頭で伝えて話し合う

最も多いのは、希望する条件を相手に言葉で伝えて話し合う、という方法です。メリットは比較的円満であること、無駄になる費用がかからないことです。デメリットは冷静に伝えること難しいこと、根拠を示しにくいことです。

2-2、先に離婚協議書を作成する

先に専門家に依頼して離婚協議書を作成し、それを配偶者に見せて話し合う、という決め方もあります。この方法であれば、すべての条件を冷静に伝えることができます。なにを話し合っていいか分からない、という場合にもオススメです。デメリットは、調停などに進む場合に書類作成費用が無駄になること、一方的な印象をもたれる可能性があること、離婚理由などは書かれていないこと、根拠などは別に説明しなければならないことがあります。

2-3、弁護士さんに依頼する

弁護士さんに依頼して、説明などもすべてお任せする、という方法もあります。デメリットは費用だけだと思います。

2-4、離婚協議申立書を作成して渡す

後述します。

3、調停する

協議離婚が難しい場合、調停という方法もあります。費用が少ないこと、最低限の要求が認められやすいなどのメリットがあります。デメリットは時間がかかること、最低限以上を求めることが難しくなることなどがあります。例えば義務ではない大学進学費用は払わない、養育費は算定表の下限で高校卒業まで、学資保険は解約して折半、などです。養育費を1円も払わないと言われている、連絡が取れない、などではオススメです。

 

離婚協議申入れの内容証明とは?

離婚協議申入書とは、親権や養育費、慰謝料や財産分与などの希望をまとめて、相手に連絡する手紙です。離婚の理由などを書くこともあります。こうした名称の書類があるわけではなく、単にこうした内容の手紙のタイトルのようなものです。内容証明郵便で送らなければならない、ということではありません。メ

 

離婚協議申入書はどんなときに利用するの?

基本的には、離婚の条件や希望を冷静に伝えたいときに利用します。例えば、二人で話すと喧嘩になってしまいそうで怖い、相手に言いくるめられそうで怖い、余計なことを言ってしまいそうで怖い、できるだけ正確な根拠を示したい、などです。

実際に、お二人で話し合っても感情的な話(どちらが悪い、離婚原因は○○だ、子どもが可哀想)になってしまうことも珍しくありません。円満に協議するために、根拠や理由、事実や金額を冷静に伝えたいときに利用すると良いでしょう。手紙であれば、ご自身だけでなく、ご家族や専門家と相談しながら、じっくり内容を考えた上で相手に伝えることができます。また、受け取った側も、ゆっくり条件や質問に対して考え、回答することができます。

 

離婚協議申入書にはどんな内容を書くの?

一般的には、離婚協議書に記載する内容です。親権、養育費、面会、進学費用、財産分与(家や来車の名義、保険)、慰謝料、年金分割、通知義務などについて記載します。条件を書くだけではなくて、その考えの根拠や権利義務について、分かりやすく伝えることが目的です。また、こうした内容以外にも、今後の流れなども記載できます。例えば

・養育費の金額の根拠(算定表の説明)

・離婚届は3月までに出したい

・半年後に離婚届を出すまで生活費(婚姻費用)を払って欲しい

・夫に振り込まれる児童手当を渡して欲しい

・ボーナスが出てから財産分与を計算したい

・通帳やハンコを速やかに返却して欲しい

・離婚が成立するまでも子どもに会いたい、会って欲しい

・内容が決まったら公正証書にしたい

・子供の新しい健康保険証を渡してほしい

・家具や家電を取りに行きたい

・離婚後の生活費(扶養的財産分与)を払って欲しい

など、今後、具体的にどんなことをするか、したいか、なども書くことができます。

もちろん、○○しないと調停をします、など書いても良いとは思いますが、あまり脅すようなことはオススメしません。また、必要がなければ離婚の原因や理由を書くこともオススメしません。慰謝料の根拠として書く必要もあるかもしれませんが、基本的には責めるような内容は省略した方が無駄な時間がかかりません。

公証役場に必要な持ち物なども、そのときに伝えれば十分です。最初からすべてを書いても、理解に時間がかかってしまいます。優先すべきことから、冷静に、丁寧に伝えましょう。

 

理解して貰うことが目的

相談される方から見せて頂く、相手からの手紙で、養育費○万円、財産分与○万円、面会月1回、など、条件だけ書かれているケースがあります。

いきなり、養育費は○万円!と主張されても、相手も判断に困ると思います。例えば、養育費の算定表というものがあって、それに照らし合わせると○万円になります。ただ、こうした事情があるので、プラス1万円で○万円を希望します。と書けば、相手も納得してくれるかもしれません。

財産分与や慰謝料なども同じです。参考になる資料などを添付しても良いかもしれません。大切なことは、事実や希望を書くだけではなく、相手に理解、納得して貰うことです。希望する離婚条件の説明書のようなイメージが良いと思います。応じないなら裁判だ!などと書く必要はありません。

 

内容証明で送る必要がある?

インターネットで検索すると、離婚協議申入書を内容証明郵便で発送するケースなどが書かれています。プレッシャーをかけるメリットがないとは言いませんが、揉めることが目的でなけば、普通の手紙を書留や特定記録郵便で発送すれば十分だと思います。内容証明で送ってしまうと、どうしても身構えてしまいます。

 

円満な離婚をご希望ならご相談くださいね

当事務所では「離婚協議の申入書」を3万円(税別)でご依頼いただけます。別居中でも同居中でも、どちらでも作成できます。郵送ではなく、手渡しする方もいます。

基本的にはご主人や奥様が納得し、円満に離婚の条件が決まるようなお手紙です。親権を争う場合など、紛争性のある場合は弁護士さんにご相談されることをオススメしています。行政書士は円満な離婚のときに、書類を作成することしかできません。円満な離婚をご希望の際は、お気軽にご相談くださいね。